シドニー・ボーイ１０７　輝く雨滴 　 　ＮＳＷ州では、三月下旬になってやっとまとまった恵みの雨が降りました。ほんとうに潤いの少ない夏でした。 　私が、大事に保存してある写真の中に、アフリカのどこかの国で、黒人青年が傘もささずに、両手を広げ、舌を出してその雨を受けているシーンがあります。慈雨を感じさせる素晴らしいロイター通信社の写真です。雨の少なかった今夏、その気持ちがほんとうに良く分かります。一般的な大人は1日に約二千〜二千五百ml の水分が必要です。「水の恩ばかりは報われぬ」という言葉から、人間が生きてゆく上で、水は一日も欠かすことのできず、その恩恵は計り知れないことを端的に学びます。 　今回は、雨滴を写真にしてみました。雨上がりの庭に出ると、花が一杯雨粒をためこんでいました。花も、潤いがほしかったのでしょう。一滴も落とすまい・・と、懸命に貯水をしているように見えました。雨は草花にとっても欠くことのできない自然現象です。 　 　ご鑑賞いただければ、ありがたいです。 (2016.03.26　シドニー・ボーイ記)